創作もイシューからはじめたい

安宅さんの受け持つSFCの授業動画が無料公開されていました。寝っ転がりながらYoutubeかのように暇つぶしがてら見てみたら、これがまた、なんとも心が非常に揺さぶられる良い動画でした。

EMERGENCE OF DATA DRIVEN SOCIETY AND STRATEGY

 

うまく自分の今の関心である物語創作に活かせないか。ヒントを得るために、安宅さんの著書『イシューからはじめよ』を読むことにしました。データ分析の前段階の「問題の特定」にフォーカスを宛てた書籍で、こちらの方がまずは現段階の自分に添うと感じたからです。書籍でも動画でも、安宅さんの話は学習効果以前に、非常にモチベーショナルなのが素敵です。

 

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

  • 作者:安宅和人
  • 発売日: 2010/11/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  

なぜ取り組むか

手を動かすことは大事。だが。

スタートの遅い自分にとっては何に時間を投下するかが非常に重要である。

また、脳の性質的に気分ムラの激しいタイプなので、創作界隈によく見られる身を削って圧倒的時間投下によって結果を得る手法は厳しいと感じる。

よって、限られた集中可能時間にいかに高いアウトプットを出せるようになれるかが私にとってはクリティカルに重要

 

本書から得たいこと

物語創作に「イシューからはじめよ」をどう活かせるか。具体的には、ドメイン知識の得方、変数や結果をどう設定するかのヒントを想定。

 

まとめ:創作と「イシューから始めよ」の接続

本書の中からどういう部分が創作に活かせるか、読了後に考えたことをまとめます。

 

1. イシューのための情報収集

何をするにも戦場を知るのは大切。何を武器として磨くのが良いのか。自分の曲げたくない好みと戦場で有効なものの重なりを見極めたい。

自分にとって一番の課題は、「相談する」ですね。ぼっちニートにはつらい。。。

 

2. 冒頭に記載されていた「悩まない、悩んでいるヒマがあれば考える」は全てにおいて有効な考え方

 

3. 結局は問題解決、ならぬ問題特定なのである

創作のイシューとはなんだろう?だとイマイチ降りてこなかったが、「創作における問題特定」であると解釈したらしっくりきました。個人的には。

 

どんな能力を伸ばすか、どう伸ばすのが良いか、どんなジャンル、テーマを書くか、どんなチャネルで流し、どうやってプロモーションするか、など。「良いイシューの条件」を参考に決めていくのが良さげです。

 

 

特に実践していきたいのは以下3つ。 

1.何はともあれ「イシュー(の見極め)からはじめる」

「いま、答えを出すべき」かつ「答えを出す手段がある」か

2.「悩まない、悩んでいるヒマがあれば考える」を常に念頭に置く。

10分以上考えて前進しない場合は手を止める。

3.「この人は」という人を見つけ、相談する。

心理的ハードルが最も高く、ただし時間短縮に最も寄与すること。 

 

以下、本書を読んで残ったこと、残したいことのメモです。書籍前半の「イシューの特定」が主な対象。

 

悩まない、悩んでいるヒマがあれば考える。

いますぐにでも実践できる、かつ与えるインパクトが強い格言。

 

「考える」とは「答えが出る」前提の元での話。

「悩んでいると気づいたら、すぐに休め。悩んでいる自分を察知できるようになろう」

「君たちの賢い頭で10分以上真剣に考えて埒が明かないのであれば、そのことについて考えることは一度止めたほうがいい。それはもう悩んでしまっている可能性が高い」

 

イシューを見極める

いきなり「イシュー(の見極め)からはじめる」ことが極意

「何に答えを出す必要があるのか」→「そのためには何を明らかにする必要があるのか」の順番。気をぬくとすぐ、情報収集だとかいろいろな検討を先にやりたがるよね。

 

ちなみに例として出されてたスケジュール内でのイシューの見極めは一日でした。時間をかけすぎず、変に悩むより下記記述のような専門家に相談するのが良いのでしょうね。

 

相談する相手を持つ

「自分が思いついた問題のなかで、本当に今答えを出す価値のあるものは何でしょうか?」と自分より知識を持つであろう人間に尋ねる。

論文・記事・書籍、ブログなどで見つけた「この人は」という人。「知恵袋的な人」をもてるかどうかが、突出した人とそうでない人の顕著な差を産む。

ここが自分のウィークポイント。というか多くの日本人はそうなんじゃないだろうか。他者に相談する勇気を持てるか。その勇気を実行する覚悟が持てるほど、興味の注げる分野なのか。

 

イシューの特定だけでなく、解の質も同様。フィードバックを得ることで、はじめて「解の質」を学ぶことができる。創作の場合は、指導者しかり、SNSや投稿サイトでのユーザーの反応しかりというところでしょうか。

 

スタンスを取る、なにはともあれ言葉にする

仮説のポイント。具体的には、主語と動詞を入れる、比較表現を入れる、などがコツとのこと。

 

良いイシューの条件

自分でイシューを導く場合には、下記3点をチェックポイントにしたい。チェックポイントを持つことは非常に大切だと思っています。そうじゃないと歪んだり偏ったりしてしまう。

要するに、「いま、答えを出すべき」かつ「答えを出す手段がある」問題かどうか。

誰もが「答えを出すべきだ」と感じていても「手がつけようがない」と思っている問題に対し、「自分の手法ならば答えが出せる」と感じる「死角的イシュー」を発見することが理想。ピーターティールの「What important truth do very few people agree with you on?」に似ている気がする。

 

1. 本質的な選択肢である

「答えが出るとそこから先の検討方向に大きく影響を与える」かどうか。

「本当に今それに答えを出さなくてはならないのか」

 

2. 深い仮説がある

「ここまでスタンスをとるのか」くらいがちょうど良い。

 

常識を覆すような洞察

直観に反したものを探す。これにはまずは直観と業界の常識を言語化できる必要があるのだろうな。

 

新しい構造で説明する

理解することは「2つ以上の異なる既知の情報に新しいつながりを発見する」こと。構造の種類としては、共通性の発見、関係性の発見、グルーピングの発見、ルールの発見。

 

3. 答えを出せる

「現在ある手法・やり方の工夫で、その問いに求めるレベルの答えを出せるのか」

 

イシュー特定のための情報収集

考えるための材料をざっくり得る。2、3日程度で終わらせる。

 

一次情報を得る

数日間は集中的に一次情報に触れる。

一次情報に触れた後は、現場の人の経験から生まれた知恵を聞き出してくる。勘どころ、問題意識。一般に言われていることへの違和感。実行の際の本当の抑えどころなど。

 

基本情報の前に一次情報。変な偏見を持たずに触れるのが大切なのだろうな。

紙の本における書店などはわかりやすいけれど、例えばKindle書籍における一次情報は何なのだろうか。

 

基本情報をスキャンする

ファイブフォースの1. 競争関係、2. 新規参入者、3. 代替品、4. 事業の下流(顧客・買い手)、5. 事業の上流(サプライヤー・供給企業)+6. 技術・イノベーション、7. 法律規制

敵を知ること、戦場を知ること。それらを踏まえて、何に時間を投下するかを吟味したいですね。

 

・スキャンの抑えどころ

数字:「この数字を知らずして議論をしても仕方がない」

問題意識:「これを知らないとその分野の人との会話が成り立たない」

フレームワーク:どう課題が整理されてきたか。ノウハウ系のものは避け、基本的・原則的なものを見る。歴史的な視点を得るために、古めのものと新しいものを同時に見るのも良い

 

・集め過ぎない、知り過ぎない

集め過ぎ:投下したコストに対する情報量は一定超えると頭打ちになる

知り過ぎ:こっちの方が怖い。一定量の知識量を超えると「自分ならではの視点」がゼロになる。

 

総まとめ

特に実践していきたいのは以下3つを再喝 

1.何はともあれ「イシュー(の見極め)からはじめる」

「いま、答えを出すべき」かつ「答えを出す手段がある」か

2.「悩まない、悩んでいるヒマがあれば考える」を常に念頭に置く。

10分以上考えて前進しない場合は手を止める。

3.「この人は」という人を見つけ、相談する。

心理的ハードルが最も高く、ただし時間短縮に最も寄与すること。